ドレイプの枚数
時々、ドレイプ(顔にあてる色の布のこと。私は布ではなく、布よりも使いやすいボードを使用しています)の枚数を聞かれることがあります。

曰く、
「コンサルティングの時に使用するドレイプは何枚くらいなのですか?」

「スクールコースの教材のドレイプは何枚ですか?」

というものです。

こういうお問い合わせをしてこられる方は、間違いなく、ドレイプの枚数は多いほうがいい、と思っていらっしゃいます。

私自身も、パーソナルカラーに興味を持って本を買ったりしてあれこれ自分で調べていた時や、最初に勉強らしきことを始めた時、ドレイプが欲しくて色々探したことがあったのですが、その際、なるべくなら枚数が多くて値段が安いほうがいい、と思っていたものです。

今になってみれば、それがいかに意味のないこと、間違った認識だったのかがよくわかります。

私は36枚のドレイプを使いますが、36枚と聞くと、「結構少ないんですね」という感想を持たれる方もいらっしゃいます(やはり多いほうがいいと思っているためにこのような感想が出るのでしょう)。しかしその36枚は、全て理由があって選ばれた36枚ですし、どの色相・色を、いつ、どのように使うのか、非常に細かく決まっており、全てに意味があります。それを知れば、ドレイプは36枚で十分だということがわかるのです。

よく、120枚(1シーズン30枚×4シーズン)のドレイプが売られていますが、私が以前勉強した際には、その120枚の意味や使い方は何も教わりませんでした(意味はもともとないから当たり前ですが)。教わったのは、布の当て方とめくり方ぐらいです。しかも、きちんとした勉強をしてからこの120枚を見ると、そもそもなぜこの色がこのシーズンに?という、シーズンを間違っているものがたくさんあることに気がつきましたし、シーズンが合っていても、意味があってその色が選ばれているわけではないので、意味なくむやみに枚数が多いだけ、ということもよくわかります。

枚数が多いと実は混乱するだけです。色の専門家なら、本来その程度のことは知っていて当たり前なんですけどね…。
posted by: イリス | 雑感 | 09:10 | - | - |-