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パーソナルカラーセミナー2013.07.09 Tuesday
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「パーソナルカラーセミナー」と聞いて、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?
おそらく、そのほとんどが、「パーソナルカラー=自分に似合う色だから、そのセミナーに参加すれば、自分に似合う色、パーソナルカラーがわかるのではないか。」というものでしょう。
少し前の話になりますが、昨年の12月、ある女子大で「パーソナルカラーセミナー」を実施しました。基本的には学生達主催で、各分野の人を招いて話を聞く、といった趣向らしく、その大学に勤務している友人からの紹介で、実施することになりました。
さて、ここで何を話そう、どんな内容にしよう、と考えた時に、前述した「パーソナルカラー=自分に似合う色だから、そのセミナーに参加すれば、自分に似合う色、パーソナルカラーがわかるのではないか。」という参加者からの期待をどう扱うか、という問題に突き当たります。
このブログやWebサイトでも何度も書いているように、参加者が複数いる2時間程度のセミナーやイベント、カルチャー講座などで、参加者全員が自分のパーソナルカラーがわかる、ということはありえません。
しかし、セミナーやイベントの主催者たちは、参加者が期待するのと同じように、さもそれが当たり前かのように頼んできます。
曰く、「2時間で15人くらい集めてイベントをやりたいので、その中でささっと(おいおい)全員のパーソナルカラーの診断をお願いしたいんですが。」とか、平気で言ってきますからね。
ひどいのになると、「イベントに参加すればその後の集客に繋がるから宣伝になりますよね。だから無料でお願いできませんか。」とか・・・。
そういうのは理由をお話ししてもちろん全部断ってますけど、きっと、そういう依頼を受ける人がたくさんいるのでしょう。だから、パーソナルカラーのセミナーやイベントなどで自分のパーソナルカラーがわかると思い込んでしまう一般の方、主催者がいて、結局、悪循環が続いてしまうのだと思います。
さて、そんなこんなで、いろいろとセミナーの内容を考えました。今回は学生の主催でセミナーの場は大学、さまざまな職業の人に話を聞く、という趣旨とのことでしたので、若い人達に本当のパーソナルカラーを知ってもらい、これからたくさん見聞きするであろう巷に溢れる「パーソナルカラーもどき」に惑わされないようにしてもらおう、という内容にすることに決めました。
セミナー当日、最初に、「今日のパーソナルカラーセミナーに参加すれば自分のパーソナルカラーがわかると思っていた方はいますか?」と聞いたところ、予想通り、ほぼ全員が手を挙げました。
そこで、「パーソナルカラーというのはこういうセミナーですぐにわかるようなものではないんですよ。」と言って、本当のパーソナルカラー、本物のパーソナルカラーとはどういうものか、どのようにして診断をするのかを説明しました。
だから、書籍やネット上の自己診断チャートなど何の意味もないし、美容院や化粧品のカウンターで言われる、「あなたたぶん夏ね」などというものがいかに無意味か、ということも話しました(こういう経験がある学生さんも参加者の中に少なからずいました)。
セミナーの最後には、「パーソナルカラーもどき」を見分ける注意点を挙げ、「こういうものに惑わされないようにして下さい、正しいパーソナルカラーを知るまでは、自分自身の好きな色を着ているほうがいいですよ。」と言って締めくくりました。
よく考えると、何だか悲しい話なんですが、あの手この手でお金を使わせようとする人達に対して、賢い消費者になることは必要ですし、特にパーソナルカラーに関しては、それをゆがめて商売にしようという「もどき」の広まりがすごいので、結局このような内容になることはやむを得ないのだと思います。もちろん、本当のパーソナルカラーがどんなものかを知ってもらい、それを実際に活用して頂けたら、パーソナルカラーコンサルタントとして、こんなに嬉しいことはありません。
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私の肌はブルーベース???2013.01.31 Thursday
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「私の肌はブルーベースなので」
「私はイエローベースだから」
こういう言い方を、よく見聞きします。どうしてそのように思っているのか、理由は知りませんが、この言い方、間違っているんですよね。
人間がブルーベースだとか、イエローベース、ということはありません。
これはパーソナルカラーではありませんし、間違った考え方です。
パーソナルカラーの基本は、まず、肌の下地の色(見かけの色ではありません)がクールかウォームに分かれ、肌の下地がクールの人にはブルーが下地の色、つまりブルーベースの色が肌に調和する、肌の下地がウォームの人にはイエローが下地の色、つまりイエローベースの色が調和する、ということです。
何でクールとウォームが分かれるのか、何で決まるのかは、お客様には最初にご説明しますし、生徒さんに教えていることですので、ここでは書きません。が、決して、見た目が青いとか黄色いということではありません。例えば、見かけが黄色いクールの人もいます(私たち日本人は黄色人種ですし)。
なので、パーソナルカラーの診断の際は、まず最初に、肌の下地がクールかウォームかをテスターを塗ってチェックします。逆に言えば、見かけの肌の色や、ましてや髪の色だの目の色だの血色の色だのを見て、「この髪の黒はブルーベースの黒」だとか、「この血色の色はイエローベースの赤」というようなことを見ているのは、何の意味もありません。
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パーソナルカラーに興味のある方に伝えたいこと2009.03.19 Thursday
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結論から行きます。
パーソナルカラーに興味があって色々調べている中で、なぜかこのブログに辿り着いた方にお伝えしたいのですが、それは、「パーソナルカラーもどきに惑わされるくらいなら、ご自分の好きな色を好きなように着て下さい。」ということです。
以下は、先日お越しになったお客様から聞いた話です。
そのお客様はあるデパートで行われたパーソナルカラーのイベントに参加され、自分も受けてみたいと思い、インターネットで色々と検索されていたそうです。最初は東京や大阪などでしかできないんだろうと思って探されていたそうなのですが、たまたま広島で検索したらうちのサイトが見つかり、そのままうちにお越しになりました。
その、デパートでのイベントの内容が相変わらずで(確か以前もデパートでのイベントでの似たような話をブログの記事にしたことがあります)。
専門学校で講師をしているという人がやっていたらしいのですが、時間は30分ほど、参加者の中から2名を選び、もちろんお化粧をしたまま、ライトもなく、イエローベースとブルーベースのドレイプを両肩にあてて、「どっちがいいですか?」などと参加者の人達に聞いていたそうです。そしてその結果が、一人の人には「あなたは中間タイプだからどちらも似合うけど、どちらかと言えばこっちね」というものだったそうです。
突っ込みどころが満載過ぎてどこから行こうか迷うくらいですが、まず、
化粧をしたままドレイピングをする
ありえないです。この時点で「パーソナルカラー」ではありません。
ライトを使用せずにドレイピングを行う
上に同じ。
「あなたは中間タイプだからどちらも似合うけど、どちらかと言えばこっちね」
これには開いた口がふさがりません。もちろん上に同じ、なのですが、この人が言うようにイエローベースの色もブルーベースの色もどちらも似合うのだったら、イコールどんな色でも似合うということなので、別にパーソナルカラーの診断を受けなくてもいい、ということですよね。
上記の例は2分類ですが、4シーズンの4分類でもこういうことを言う自称カラーアナリストがたくさんいます(この辺のことは本サイトのこのページをご参照下さい)。
曰く、「あなたは夏秋だから両方似合う」だとか、「あなたは冬だけど春の色も結構似合いますよ」とかですね。これは実は、パーソナルカラーの理論を根本から否定しているのと同じことなのですが、こういうことを平気で言ってしまえるような人達は、理論的なことを全く勉強していないので当然と言えば当然なのですが、そんなことには全く気が付いていません。
パーソナルカラーの診断を受けに来るお客様は何が知りたいのか、と言えば、自分に一番似合う色(グループ)、自分を最も美しく見せてくれる色(グループ)を知りたいのです。そして、それがわかるというのが「パーソナルカラー診断」のはずです。上記の例は無料のイベントですからまだしも、高いお金を出して、「あなたは2つのシーズンが似合うからどっちでもいい」とか、「3つのシーズンが似合う」などと言われたら、どうでしょうか?何の意味もない上に、お金を捨てているようなものです。
で、最初の結論に戻るのですが、そんなパーソナルカラーもどきの間違った診断を鵜呑みにするくらいなら、ご自分の好きな色を好きなように着たほうが、精神衛生上も、何倍もいいと思います。
でも、普通の方達はプロの先生が言うのだから、と信じてしまうものですよね。私も何も知らない頃はそうでした(こことかこの辺をご参照下さい)。うちに来られるお客様や生徒さんからも、こういった経験があるという話は、何度も何度も聞きます。それはもう、本当に嫌になるぐらいです。
あるお客様は、最初の診断で「あなたは春だけど冬の色も似合う」と言われ、その次のところでは「夏」と言われたそうです。で、うちに来られて診断をしたら、結果は、「秋」の方でした。この間、10年近く経っていますが、お客様はその結果を信じて、似合うと言われた色を着てはみるものの、何かしっくりこない、と悶々としておられたようです。現在は大変すっきりされたということで、洋服選びや化粧品選びが楽しくなったとおっしゃっていました。
こういう話を聞けば聞くほど、改めて、この仕事の責任の重さを痛感します。なのに、なぜ、見ただけで、「あなたは夏ね」とか言ってしまえるような人がいるのか、私には本当に理解できません。
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カルチャースクールにおけるパーソナルカラー(その2)2007.07.15 Sunday
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(その1から続きます)
よく、お客様や生徒さんから、「たくさん見てこられたでしょうから、見ただけでその人のシーズンがわかるのではないですか?」と聞かれることがあります。
実際、ある程度の予測はつきますし(それは適当にその人の印象を見ているわけではありません)、その予測と結果があっていることも多いのですが、予測と結果が違う方や、予測ではシーズンまではわからない方、判定が難しい方なども結構いらっしゃいます。
ですので、必ず、必要なステップをきちんと踏んで診断をしていきます。カルチャーでお金が安いから手抜きをして「見ただけ」で診断しようとか、適当に予測を伝えておこうなどという気には絶対になりません。そういう無責任なことは自分のプライドが許しませんし、第一、お客様に対して失礼です。
お客様何人かから聞いた話なのですが、メイクの講座で「パーソナルカラー」と銘打っているので行ってみたら、「時間がないのでここでは診断はしない、でもあなたはたぶん夏ね」などと言われ、「だからメイクのテクニックや、これから秋の季節だから秋らしいメイクの仕方を学びましょう」、ということで講座が進んでいったというものです。
「たぶん云々」についてはもう触れましたので置いておきますが、こういう話を聞いて私が思うのは、メイクの場合、パーソナルカラーを知って似合う色でメイクをすると(特にファンデーションですが)、皆さん肌が非常に美しく見え、本当に綺麗になります。
なので、私にとっては、メイクの講座でパーソナルカラーを活用しないというのはまず考えられませんし、その方のシーズンと違う色をお顔に塗る、のせるということは、パーソナルカラーコンサルタントのプロとしては抵抗があり、したくないですし基本出来ません(カルチャーの講座でメイクをやる場合、パーソナルカラーを取り入れることが出来ないことが多いので、その場合私は「パーソナルカラー」とはタイトルにつけません)。
また、私の使っているパーソナルカラーのシステムはイメージコンサルティングも行いますので、秋の季節だから秋らしいメイク、などと言って、一般的な秋の季節のイメージを全ての人に勧めることも、同じ理由でやりたくはありませんしそんな意味のないことは出来ないのです。
というわけで、時間がたっぷりあって、採算が取れるような金額設定であれば別ですが、結局、カルチャーではパーソナルカラーを取り入れることが難しくなってしまうのです…。
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カルチャースクールにおけるパーソナルカラー(その1)2007.07.14 Saturday
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うちに来られるお客様で最近多いのが、
「カルチャー講座の1日セミナーでパーソナルカラーというものがあるのを知ったので、ちゃんとみてくれるところを探して来ました。」
「パーソナルカラーの講座を別々のところで二つ受けたのですが、違うシーズンと判断され、迷ったのでここに来ました。」
という方達です。
カルチャーなどの講座で、最近はパーソナルカラーを銘打っているものが確かに増えているようです。私がカルチャーの講師をしたほんの数年前は、広島では「パーソナルカラー」というと人が来ませんでした。何のことだかわからないもの、という感じでした。今でも、そういう部分は確かにありますが、そこそこ認知度は上がってきているようです。
しかし、お客様からその中身や診断方法を聞くと、ああやっぱり、というものがほとんどなのですけれど…。結論を言ってしまえば、カルチャーなどの講座(安い金額と短い時間)で一人一人のパーソナルカラーの診断は絶対にできません。不可能です。もし、診断をしているのでしたら、それは間違いなく「本物のパーソナルカラー」ではなく、「パーソナルカラーもどき」です。
例えば、化粧も落とさず何もせず、見ただけで「あなたは秋ね」と決めているとか、ライトを使わないとか一人5分程度のドレイピングのみとか…(本サイトの「私のパーソナルカラーは正しいの?」もご参照下さい)。
ですが、そのほとんどが全国展開の大手や地元ではかなり有名なスクールばかりです。
で、実際に診断してみると、結果的に、カルチャーで診断されたという方のほとんどが間違ったシーズンを告げられています。
以前私が診断した県外(松山市)のある方は、地元のカルチャーセンター(全国展開の大手です)であるシーズンと言われたということでしたが、実際には全く違うシーズンでした。しかもその講師は、広島から来ていたとのこと。カルチャースクールの側も、県外から講師を呼ぶからには交通費など結構なお金がかかっていると思いますが、一体どういう基準で選んでいるのでしょうね。
で、今日はカルチャースクールにおけるパーソナルカラーについて書いてみたいと思います。
私は、カルチャーのお話を頂く事もありますが、その場合、ほとんどがパーソナルカラーを取り入れられないカリキュラムになります。ですので、依頼内容によってはお断りすることも多くなってしまいます。
その理由は色々あり、本サイトにも少し書いているのですが、カルチャーなどではなかなか自分の本当のパーソナルカラーやその活用法を知ることはできません。
と言いますのも、本当にパーソナルカラー診断をしようと思えば、必ず、お一人お一人にある一定の時間を割かなければならず(見ただけで決めるようなニセモノではないので)、そうすると定員を決めるなど人数を制限しなければいけません。しかしパーソナルカラーの診断が可能な人数に定員を制限してしまうと、カルチャーの金額(人数による歩合制が多い)では採算割れになってしまうのです。
ちなみに、シーズン分析のみであっても、私がサロンでお一人12000円を頂いて行っていることをやらなければなりません。
かと言って、金額を上げることはカルチャーの場合まず不可能です。
そもそも、カルチャーは少ないお金で空いた時間にちょこっと何かしたい、勉強したいという人のためのものです。金額が上がればすぐに人が来なくなります。スクール側も、人数が少ないよりも多いほうが当然、経営的にいいですしね。
カルチャーにパーソナルカラーの分析を取り入れようとするなら、講師料の割合や定額か人数による歩合か、そして回数設定など、さまざまな条件をクリアしなければなりません。
となると、コースの中でパーソナルカラーの診断をすることは非常に難しくなってしまうのです。
ですので、カルチャーでかなり安い料金でパーソナルカラーの診断をしている人などは、そのほとんどが上にも書いたように、「見ただけ」で診断をしたり、「簡易診断」と称してメイクをしたままドレイピングをしたりしている「パーソナルカラーもどき」なのです。これらは「本物のパーソナルカラー」ではありません。
また、「カルチャーなどでは時間がないからちゃんとした診断は出来ないけど」、と一応前置きをして、パーソナルカラーの紹介をする人が結構いるようなのですが、こういう人達が問題なのは、大抵、断定はしないけれども「あなたはたぶん夏ね」などと平気で言う人が多い、ということです。
生徒の方達は当然、プロの先生が言うのだから、「私って夏なのね」と信じてしまいます。
しかし、こういう人達の言うことは、絶対に信じてはいけません。
もしかしたら、運良く本当のシーズンを言われているかもしれませんが、そういうことをすること自体、プロ失格だからです。言われた人の中には、自分のシーズン以外の色の洋服やアクセサリーを処分してしまう人もいるかもしれません。
そういう可能性を考慮せず、つまりはパーソナルカラーアナリストとしての責任を自覚せず、無責任に、見ただけで「あなたは秋ね」とか、「本当はちゃんとみないとわからないけどあなたはたぶん夏ね」などと言える人は、プロとしてのトレーニングを受けていないことは間違いないのです。
(その2へ続く)
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びっくりするような話2006.07.31 Monday
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先日、お客様からびっくりするような話を聞きました。
広島のあるデパートで「パーソナルカラー」のセミナーのようなものがあったそうです。そこで、そのお客様は、外見を見ただけで「あなたは秋ね」「あなたは冬ね」と診断されたのだそうです。
見ただけですよ!これはびっくりです。
その際、そのアナリストらしき人物は(こんな人をアナリストと呼ぶのは間違っていますが)、「これは簡易診断だから、自分のサロンに来て5000円払えば、きちんとした診断が出来る」と言い、そこにいた5人の人達はそれを信じてそのサロンに行ったそうです。
しかしそのきちんとした診断とは、髪の毛の色、瞳の色、肌の色を“見ただけ”で「あなたは秋」「あなたは冬」というものだったそうです。
うちに来られるお客様から、間違った診断方法を聞くことは多いのですが、ドレイピングもしないこんなひどい話は初めて聞きました。この人はこれで「パーソナルカラー」と銘打っているのだから、ある意味、たいしたものです。
結局、そのお客様の正しいシーズンは、その診断とは違うシーズンでした(当たり前ですが)。
このお客様達がうちに来られた理由は、「あなたは秋」と言われ、「秋だからゴールドを使ってゴージャスなイメージのメイクを」と自分では納得出来ないアドバイスを一方的に押しつけられたことに不満を持ち(実際、その方はゴージャスなイメージではなく、キュートな感じの方です)、これがパーソナルカラーなのかと疑問を持たれて、インターネットでいろいろと調べられたそうです。そうしてうちのホームページを見つけて来られたという事でした(ほかにもいろいろとプロとは思えない事をたくさん聞きました)。
これは今までに見聞きした中でも最もひどいケースですが、私がショックを受けたのは、このような無責任でいい加減な事がデパートで行われていたということです。
デパートが呼んだ人=ちゃんとした人と一般の方は思いこんでしまうでしょう。企画を立て、人を呼ぶ際に、その人の経歴や実績をチェックしないのでしょうか。おそらく、そのデパートの担当者は「パーソナルカラー」という言葉だけを知っていて、客寄せになりそうだという事で実施されたのでしょう。パーソナルカラーをきちんと知っている人がいれば、そんな人を呼ぶはずはないでしょうから。
以前もここに書きましたが、大きいスクールやカルチャーで教えている、デパートや結婚式場でのイベントを開催している、メディアに取り上げられた、このいずれもがその人が本物であるという事とは全く関係がなく意味がないことは、このケースでもおわかりになると思います。
パーソナルカラーに限らず、自分の見る目を養うことが一番重要だと思います。
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古い分析方法2006.04.16 Sunday
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いまだに、髪の色や目(虹彩)の色、頬の色や唇の色などをみてからドレイピングを行う、というパーソナルカラーの分析方法を使う人がたくさんいるようです。
私もコンサルタントになる以前、こういう方法でパーソナルカラーの分析をされた事があります。結果は、本来のパーソナルカラーとは異なるシーズンと診断されました。また、うちに来られるお客様の中にもこういう方法で分析された経験のある方が結構いらっしゃるようです。
私が最初にパーソナルカラーの勉強を始めた所でも、この方法を使っていました。しかし、少し勉強していくと、この分析方法がおかしいということに気がつきます。日本人の場合、髪の毛はほぼ黒ですし、瞳の色もブラウンです。頬の赤みや唇の色も、ピンクならブルーベース(クール)、コーラルならイエローベース(ウォーム)などとその分析方法では判断していましたが、ウォームで唇が青みのピンクの方もたくさんいらっしゃいますし、クールでコーラルっぽい赤みの方も大勢います。
この分析方法は、パーソナルカラー発祥の地アメリカで、かなり昔に用いられていた非常に古く単純な分析方法、つまり髪の毛の色でシーズンを決めていた頃のやり方の名残だと思われます。
現在では(といっても結構前からですが)、理論的に確立され、非常に洗練された分析方法があるにも関わらず、こういう古く単純な分析方法を勉強して(ほとんど勉強する中身はないと思うのですが)、何の疑問も持たずにそのまま用いている人達は、残念ながら何によってパーソナルカラーが決まるのか、という最も重要な基本さえ、全くわかっていないのです。
自分だけのお楽しみであれば別に構いませんが、それでお客様にお金を頂いて、つまりはプロとしてやっている人のなんと多いことでしょうか。
あるいは、色彩一般の勉強だけをして(パーソナルカラーをほとんど学ばずに)、道具を揃え、「カラーアナリストです」「カラリストです」と名乗って、パーソナルカラーやカラーセラピーなど、カラーと名のつくものはなんでもやっている方も多いようです(それぞれに専門的な勉強をしているのであれば別ですが)。
もちろん私も色彩学の勉強はしましたが、それはあくまでも土台で、その上に専門的なものを積み重ねて初めて、プロと言えるのではないかと思っています。
イリスが「パーソナルカラー専門のサロン&スクール」と銘打っているのは、私が専門的に勉強したのが「パーソナルカラー」だからです。
こういう人達がたくさんいて、全く減る気配すらないのは、お客様ではなく、そういう人達に仕事を頼むほうにも責任の一端があると思います。
カルチャーや専門学校の先生だったり、デパートや結婚式場のイベントをやっていたり、あるいはカラーセミナーの講師として呼ばれていたり、テレビや雑誌などのメディアで取り上げられれば、名のある大きな企業が頼むのだからと、一般の方は信用してしまうものです(ここには消費者の意識やメディアリテラシーなどの問題もあるかと思いますが)。
しかし、それらを信用して皆さんがパーソナルカラー分析を受けに行き、お金を払い、結果としてその診断が間違っていたとしても、そういう人達を登場させている名だたる大手企業のスクールやセミナーの主催者やメディアは、誰も責任を負ってくれる訳ではありません。
私自身も自分の本当のパーソナルカラーを知るまでには随分とお金と時間を使いました。今では、それは間違ったものを知り、本物がわかるようになったという意味で、「授業料」だったと思っていますが、それは私が結果的にパーソナルカラーコンサルタントになったからであり、普通の方達にとっては、無駄以外の何ものでもありません。
私自身、常に自分自身を省みて、プロとして恥ずかしくないよう、これからも日々研鑽を積み重ねていきたいと思っています。
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日本人には夏が多い?2006.03.30 Thursday
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「日本人には夏のシーズンが多い」
パーソナルカラー(?)をやっている人で、こういうことをいう人がたくさんいます。
結論から言えば、そんなことは全くの見当違いです。
ですが、私が以前習っていたところでも先生はそう言っていましたし、うちのお客様や生徒さんでパーソナルカラー(みたいなもの)の分析や講習をよそで受けられた方からも、そう言われたということをよく聞きます。
こう言っている人は、分析の際にきちんとした光を使っていなかったり、メイクをしたまま行っていたり、パーソナルカラーの正しい理論と実践を学んでいない人です。
最近のことですが、書店でファッション販売系の雑誌の表紙に、「パーソナルカラー」の文字が目にとまりました。早速手にとってみてみると、かなりのページ数を割いての特集でした(それだけ、やはりファッション販売の方達はパーソナルカラーの重要性に気付いているのだとは思いますが)。
しかし、内容は、曰く、「従来の4シーズンでは店頭での接客販売は無理」「日本人にはクールソフト(要するに夏の色です)が似合うからクールソフトを勧めておけば間違いない」というような内容でした。
手元にその雑誌がないので細かい所までは読んでいませんが、その内容では当然、お金を出して買う気にもなりません。
こういうものが何万という雑誌の読者=ファッション販売に携わる人達に読まれているのかと思うと、本当に残念です。
また、生徒さんから聞いた話ですが、その生徒さんが行ったある美容院では、パーソナルカラーを取り入れているということだったので、内容を聞いてみると、きちんとした光りは使わず、化粧をしたままの診断方法だったとのことです。
その美容師さんは高いお金を出して(会社持ちだったそうですが)習いに行ったとのこと。
私も以前Web上で、たまたま目にとまった個人の方のブログに、「行きつけの美容院でパーソナルカラー診断をしてもらった」との記事を見た事がありますが、結果としては「二つのシーズンの色が似合うと言われた」等のことが書いてあって、「ああ、ここにもまた間違ったものが…」と思ったことがあります。
上記の例は、本当にたくさん見聞きしますので正直嫌になりますが、本当のパーソナルカラーではありません。これからパーソナルカラー分析を受けようと思っている方、あるいはパーソナルカラーを勉強しようと思っている方は、ぜひ本物のパーソナルカラーを見極めてお金を無駄にしないで欲しいと思います(本サイトのこのページもご参照下さい)。
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