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捨てないで下さい!2014.07.25 Friday
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今日の記事は、私のコンサルティングの仕方(ある意味、企業秘密的なもの)に関わることなので、書こうかどうしようか迷ったのですが、これからパーソナルカラー診断を受けようと思われている方の参考になればと思い、書くことにした内容です。
お客様とお話しをしていると、パーソナルカラー診断を受けると、身につけるもの全てを自分のパーソナルカラーにしなければいけない、と思われている方がかなり多くいらっしゃることに驚きます。他所で診断を受けて、カラーアナリストと名乗る人に、そのようにアドバイスをされた経験があって、そのように思い込んでいる、あるいは思わされている、という方も多くいらっしゃるようです。
「バッグを買おうと思っているけど、いいなと思ったデザインで、黒と茶があります。黒も茶も自分のシーズンの黒、茶かどうかよくわかりません。どっちにしたらいいですか?もしくは、それをやめて、自分のシーズンの黒や茶のバッグを探したほうがいいですか?」という質問を、以前お客様から受けたことがあります。
その際、私は、「バッグですし、ニュートラルカラーなので、パーソナルカラーにこだわる必要は基本ありません。靴が黒が多いなら黒、茶系が多いなら茶が合わせやすく使いやすいですよ。」と返答しました。
なぜなら、バッグは「顔の色」に影響を与えるようなものではないからです。
パーソナルカラーというのは、その方に似合う色のグループのことで、「似合う色」とは、「肌に調和する色」、つまり「肌を美しく見せてくれる色」ということです。そして、ここでの「肌」というのは、ほぼイコールで「顔」ということです。パーソナルカラーを身につけることによって、「顔色が良く見える」、「顔に映える」、「(顔の)肌が美しく健康的に見える」という効果を皆さん期待して、パーソナルカラー診断を受けられているはずです。逆に、「似合わない色」とは、「肌に不調和な色」、具体的には、くすんで見えたり、不健康そうに見えたり、クマやシミなどの欠点が強調されてしまうような色のことです。これも、やはり「顔(色)」に対するものです。
ですので、顔周りに似合う色(パーソナルカラー)を使う、持ってくる、というのが基本です。逆に、似合わない色は、顔周りに使用するのはなるべく避けて下さい、とアドバイスします。顔周りとは、顔の近く、そして顔の上(眼鏡や化粧)のことです。
私は、お客様に、決して、バッグや靴も含め、全身をご自身のパーソナルカラーにしたほうがいい、とは言いません。靴やバッグなどは、顔の近くで使って顔の色を変えてしまうようなものではないですし、洋服も、顔から離れたところでしたら顔の色には何の影響もありません。小さなジュエリー、アクセサリーならなおさらです(ジュエリーやアクセサリーの色に関しては、面積的に小さいから顔色への影響がほとんどないというだけでなく、ご自分のパーソナルカラー以外の色も違和感なく身につけて頂ける場合も多くあります)。
また、洋服の場合、顔の近くであっても(トップス)、ある方法を使えば、似合わない色を着ても、その色の影響を受けないようにしたり抑えたりすることは可能ですし、洋服は、似合う色であっても、デザインがその方に似合っていないと着ていてかなりの違和感がありますので、色だけ似合う色にすればいいというものでもありません。逆に、デザインや素材がその方に似合っていて、色だけご自分のパーソナルカラーと違う、ということでしたら、その方に似合って見えて、ご本人も着ていてほとんど違和感がないはずなので、顔の近くで着る場合のみ、色の影響を抑えるだけで充分だと思います。
しかし、お客様のお話しを伺っていると、「以前パーソナルカラー診断を受けたところでは、ジュエリーはゴールド色が似合う、シルバー色のものは身につけないほうがいいと言われた」とか、「似合わない色のものは着ないほうがいい、バッグや靴も全て似合う色にしたほうがいい、似合わない色は捨てたほうがいい」と言われたなど、私からすると信じられないような話がたくさんあります。人がお金を出して買ったものを「捨てたほうがいい」と言ってしまえるとは、ある意味すごい話です。
もちろん、どんな色を着るかは個人の自由ですから、靴やバッグも含めて全身を自分のパーソナルカラーで揃えたいということでしたら、それはその方の自由ですし、ご自分で似合わない色は捨ててしまいたいと思われるのでしたら、それも自由です。
ただ、もし受けられたパーソナルカラー診断の結果が正確でなかったらどうでしょうか?実は別のシーズンでした、となったら、本当は似合う色だったのに、似合わないと思って捨ててしまっていては、後の祭りです。実際、そういう方が結構うちにはいらっしゃるのです。
ですので、パーソナルカラー診断を受けても、靴やバッグも含めた全身をご自分のパーソナルカラーにする必要はありませんし、ご自分のパーソナルカラー以外の色はもう着られないから、身につけられないからと捨ててしまう必要もありません。逆に、そのようなアドバイスをする方はあまりにも無責任ですしプロとは言えません。
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久々です2013.01.31 Thursday
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ブログの更新をしなければ、と思いながら、時は過ぎ、今見てみたら、なんと最終更新は2010年9月(6周年って、、昨年の8月で8周年ですよ・・・)。2年以上も更新してなかったのですね。自分では1年位の感じでした・・・。
書きたいことはたくさんあって、メモ(ブログのネタ)もいろいろストックしてあるのですが、なかなか更新に至りませんでした。
これから少しずつ文章としてまとめて、出していこうと思います。
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6周年2010.09.25 Saturday
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イリスは、今年の8月で、オープンより6周年を迎えました。現在は、7年目。
始めた頃は、何年もつか全く予測もつかず、正直、途中でやめてしまおうかと思ったことも何度かありました。
それでも、何とかここまでやってこれて、自分でもよくやってきたなあと思いますし、お客様や生徒さんには本当に感謝しています。
普段はあまり何周年、というのは気にしないのですが(今回も気がついたら6周年だった、という感じ)、自分で感慨深い想いになることがまれにあります。しかも結構ささいなことです。
最初に感じたのは、3年を過ぎた頃、サロンで使っていた自分用のスリッパがだめになり、交換した時。ああ、交換が必要になるくらい使ったんだ、と一人でしみじみしました。
次が、結構最近なのですが、この3ヶ月くらいで仕事用の色見本(カラーファン)を新しいものに交換した時。このカラーファンは私が本格的にパーソナルカラーの勉強を始めた時に購入したものなので、もう9年くらい前から使っているものだと思います。段々と汚れてきて、一部破れたりもして補修をしながら使っていたので、いつか換えないといけないなあとは思っていたのですが、なんというか、自分がこれまで勉強・仕事をしてきた証のようなものなので、なかなか交換できずにいました。
しかしカラーファンが新しいバージョンのものになり(従来のものよりも発色がやや鮮やかに、色も全体的にやや濃くなった)、お客様にお渡しするカラーファンと違ってもいけませんので、私の仕事用のカラーファンも新しいものに交換することにしました。シーズンごとに新しいバージョンになる時期が違いましたので、先日、最後のシーズンを新しいものに交換し、全シーズン交換完了。
上の写真は、新旧の春のカラーファン。左が今まで使っていたもの。右が2代目の新しいものです。やっぱり、古いものは薄汚れていますね。でも新しいのは馴染むまで結構使いにくいんですよ。
これまでずっと使ってきたカラーファンは、自分の歴史の一部のような気がします。でも、カラーファンを新しくして、気持ちも一新、この2代目カラーファンとこれから頑張っていこうと思います。
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あけましておめでとうございます 2010年2010.01.01 Friday
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あけましておめでとうございます。今年もどうぞ宜しくお願い致します。
と言っても、実はこれを書いているのは1月も半ばなのですが、投稿日時は変えられるので、1月1日の日付で投稿します。
しかし、昨年もブログの更新頻度が結局少なかったですね。まあ、駄文を書き連ねても仕方がないですし。
読み返していると、結局、「本物のパーソナルカラー」ではなく、世の中には「パーソナルカラーもどき」が広まってしまっていることへの「憂い」や「憤り」みたいなものがあるのですが、そうするとどんどん文章にそれが出てしまって、良くないなあと思い、お客様から聞くお話や問い合わせなどから、昨年の後半はもう、「あきらめ」と言いますか、そういう感じで、ブログを書くのが嫌になってしまった部分はあるんです。
まあ、そういう状況は状況として、自分は自分で、自らの仕事をしっかりとやっていこうと思います。
「パーソナルカラーを知ってよかった」「そちらでパーソナルカラー診断を受けて良かった」というお客様からの言葉を励みに、今年も頑張ろうと思います。
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意味がわからない・・・2009.08.27 Thursday
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以前も「易きに流れる」というエントリーで書いたのですが、パーソナルカラーの勉強をしたい、プロになりたい、という方達からのお問い合わせをよく頂くのですが、最近、その中で、「この人達は本当にプロになりたいのだろうか」ということも含めて、正直、「意味がわからない」と思うことが、度々あります。
曰く、「化粧を取ってもらうのは無理で、一人5分ぐらいしか時間がないんですけど、それでパーソナルカラーの診断をしたいんですが、そういうの出来るようになりますか?」とか、「宿題が多いということですが、仕事もしてるしあまり時間がないんですけど、それでも出来ますか?」「2、3ヶ月くらいで資格を取って仕事を始めたいんですけど、可能ですか?」「そちらで勉強したら、どこでも通用するのですか?」「そちらのスクールのコンセプトは?」等です。
まず、びっくりしたのがこれです。
「化粧を取ってもらうのは無理で、一人5分ぐらいしか時間がないんですけど、それでパーソナルカラーの診断をしたいんですが、そういうの出来るようになりますか?」
→これは「パーソナルカラー診断」ではありませんし本物のパーソナルカラー診断ではこんなことはあり得ません。これは、私が最も問題があると考えていることで、それはホームページにも嫌というほど書いています。うちで勉強された場合、その後どういう形態でお仕事をされようとその方の自由ですが、うちではパーソナルカラーもどきは教えていませんし(パーソナルカラーもどきは個人の印象・感性なので教えることは何もないのですが)、本物のパーソナルカラーを勉強したら、こういうことははっきり言えばお客様を騙すことになるので、決して出来なくなると思います。うちのホームページを見て、なぜこういう質問が出るのか、本当に不思議でした。
「宿題が多いということですが、仕事もしてるしあまり時間がないんですけど、それでも出来ますか?」
→時間は作るものだと思います。本当にパーソナルカラーの勉強をしたい、プロになりたい、と思われるのであれば(やる気があれば)、時間をやりくりされるのではないでしょうか。私自身、勉強で大阪に通っていた時はフルタイムで仕事をしていましたし、休みが月に2、3日という状況でした。やる前からこういうことを言われる方は、本当にやる気があるのかな、と思ってしまいます。
「2、3ヶ月くらいで資格を取って仕事を始めたいんですけど、可能ですか?」
→プロ用養成コースである専門コースの受講期間はWebサイトをご覧頂ければわかるようになっています。楽をして履歴書に書ける資格を取って、早くお金を儲けたい、という人達なのかな、と思ってしまいます。お金を頂くプロになるのに、なぜ短い時間で簡単に出来ると思うのでしょうか。プロとしての責任感よりも、お金儲けのほうが大事なのでしょう。
「化粧をしたまま一人5分」の最初の質問のようなケースも含めて、こういう人に仕事を頼む人達も、そろそろ本当のパーソナルカラー診断がどういうものか、認識を改めて頂きたいなと思います。
私も、パーソナルカラーの仕事をしている、と言うと、以前は、カラーセミナーやイベントをやってくれませんか?という依頼が結構来ていました。ですが、どんな内容かを聞いてみると、「パーソナルカラーは似合う色がわかるんですよね、2時間のセミナー/イベントで15人ほど集めたいので、その方たちに似合う色を診断して下さい」「カルチャーのカラーコーディネート講座で参加者のパーソナルカラーの診断をして下さい」といったもので、本当のパーソナルカラーですとそれは明らかに無理ですので、全員の診断は無理である理由を説明し、別の内容(例えば、パーソナルカラーはどういうものなのかを話して、それを知ればどんないいことがあるのかや、どんなに便利なものか、という話や、一般的な色の話など)はどうかと提案するのですが、結局、「カラーセミナー」や「カラーコーディネート講座」などに参加する人達が知りたいのは「自分に似合う色」なので、話が合わずに全てお断りしました。なので最近はそういう話もとんと来ません。商売のことだけを考えるのなら、妥協してそういった話を受ければいいのかもしれませんが、そんなことは絶対にしたくないですし、出来ません。
で、そういう仕事を受ける人達は、結局、化粧をしたまま見ただけでパーソナルカラー診断をしている人達ですから(=パーソナルカラーもどき)、仕事を頼む側やお客様、カルチャーの生徒さん達が、パーソナルカラーってこういうものなんだな、と思ってしまい、間違ったものが広まる、という悪循環に陥っているのです。
「そちらで勉強したら、どこでも通用するのですか?」
→どこでも、というのがどこのことなのかよくわかりませんし、他のスクールのことなのでしたら他所のことはご自分で調べて頂きたいですし私に聞かれても困りますが、うちでは「本物のパーソナルカラー」しか教えていませんし、実際に、他所で勉強したけど結局何も学べなかった、ということで、受講されている生徒さんも何人もいらっしゃいます。
「そちらのスクールのコンセプトは?」
→Webサイトにも書いていますが、間違ったもの(パーソナルカラーもどき)がはびこる本当にひどい今の状況の中で、本物のパーソナルカラー、そしてその素晴らしさを、一人でも多くの方に知ってもらいたい、という想いでやっています。
で、こういうことを聞いてくる方の多くは、結局、うちでは勉強されません。手っ取り早く資格を出してくれるスクールに行かれているのでしょうか。そして、3ヵ月後くらいには仕事としてやっているのでしょうか。
私には、本当に、意味がわかりません。
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ドレイプの枚数2009.05.23 Saturday
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時々、ドレイプ(顔にあてる色の布のこと。私は布ではなく、布よりも使いやすいボードを使用しています)の枚数を聞かれることがあります。
曰く、
「コンサルティングの時に使用するドレイプは何枚くらいなのですか?」
「スクールコースの教材のドレイプは何枚ですか?」
というものです。
こういうお問い合わせをしてこられる方は、間違いなく、ドレイプの枚数は多いほうがいい、と思っていらっしゃいます。
私自身も、パーソナルカラーに興味を持って本を買ったりしてあれこれ自分で調べていた時や、最初に勉強らしきことを始めた時、ドレイプが欲しくて色々探したことがあったのですが、その際、なるべくなら枚数が多くて値段が安いほうがいい、と思っていたものです。
今になってみれば、それがいかに意味のないこと、間違った認識だったのかがよくわかります。
私は36枚のドレイプを使いますが、36枚と聞くと、「結構少ないんですね」という感想を持たれる方もいらっしゃいます(やはり多いほうがいいと思っているためにこのような感想が出るのでしょう)。しかしその36枚は、全て理由があって選ばれた36枚ですし、どの色相・色を、いつ、どのように使うのか、非常に細かく決まっており、全てに意味があります。それを知れば、ドレイプは36枚で十分だということがわかるのです。
よく、120枚(1シーズン30枚×4シーズン)のドレイプが売られていますが、私が以前勉強した際には、その120枚の意味や使い方は何も教わりませんでした(意味はもともとないから当たり前ですが)。教わったのは、布の当て方とめくり方ぐらいです。しかも、きちんとした勉強をしてからこの120枚を見ると、そもそもなぜこの色がこのシーズンに?という、シーズンを間違っているものがたくさんあることに気がつきましたし、シーズンが合っていても、意味があってその色が選ばれているわけではないので、意味なくむやみに枚数が多いだけ、ということもよくわかります。
枚数が多いと実は混乱するだけです。色の専門家なら、本来その程度のことは知っていて当たり前なんですけどね…。
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色についての「迷信」2009.01.22 Thursday
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メイクやファッションの世界では、色に関して、根拠のない迷信的なことが結構信じられています。曰く、「ほとんどの日本人に似合う色味」とか、「日本人の肌をきれいに見せる色」、「誰にでも使える万能色」、「年を取ったら華やかな色を使うべき」なんていう類のものです。
以前、何となくテレビショッピングを見ていると、カリスマ美容家みたいな人が出てきて、自分で作った化粧品を売っていました。画面からの判断ですが、イエローベースのファンデーションを塗って、それでそのモデルさんは肌がきれいになったように見えました。なのでこのモデルさんはきっとウォームの人なんだろうなあと思いながら見ていたのですが、その次に、「どんな人にも万能の効果があるという女優ハイライト」なるものが出てきて、少し紫がかった白のハイライトを目元に使っていました。このハイライトは間違いなくブルーベースの色です。画面からだけでも、明らかにモデルさんの目元がくすんでいました。
なのに、面白いことに、司会の人は「まあーっ、きれい!すごい!」を連発。いくら商売とはいえ、ここまで露骨にできるんだなあと、ある意味感心しました。
雑誌やテレビなどで見るメイクは、実際に普通の方がするメイクとはかなり異なります。雑誌などは一瞬ですし現在ではかなりの修正をしています。またテレビはハイビジョン化というのはありますが、照明がすごいので、そんなにあらが目立ちません(たまにいつもはきれいな肌の女優さんが生の公開番組などに出ていると肌の状態が悪くてびっくりすることがありますよね)。
しかし、雑誌やテレビなどを見て、皆さん期待して化粧品を購入されるようです。カリスマ○○という人達が次から次へと登場しています。その人達が薦めているから、と言う理由で購入する方も多いですね。そこで上記のような「迷信」が登場します、メーカーは商売ですからあの手この手で売りつけようとします。雑誌もその広告媒体の一つに過ぎません。
「年を取ったら華やかな色を使うべき」というのは(これは洋服などでもよく言われますが)、パーソナルカラーの観点で言えば迷信でしかありません。秋のくすんだ色が似合う方や夏の淡いパステルカラーが似合う方は、一生その色が似合うのです。年齢を重ねたからと言って急に鮮やかな色が似合うようにはなりません。
よく、新聞やテレビなどで、一般の方(特に年配の方)を対象にした「おしゃれ講座」「変身講座」みたいな企画を見かけます。女性ならメイクとファッション、男性はファッションのみなのですが、それを見るたび、この「年を取ったら華やかな色を使うべき」という迷信がこれほどまかり通っているのかと驚くとともに、ファッションでは、「年を取ったら若々しいデザインで活気を出す」というような迷信が加わり、ものすごいことになっているのにも驚きます。
こういう企画は、一般の方をモデルとして、メイクやヘア、ファッションなど、その道のプロと言われる人達がその方を「改造」していくのですが、パーソナルカラーを無視した鮮やかな色使いと本人のイメージ(私達が使うパーソナルカラーにはイメージも含まれています)を無視したファッションで、「無理に若作りをしました」感が否めない仕上がりになっているものがほとんどです。ビフォアとアフターの写真を見ても、前のほうがご本人に合っているなあ、と思うことが多いのです。
こういったものは、その道のプロの方達が、パーソナルカラーの知識がないのはもちろんのこと(もし知識があれば、「年を取ったら華やかな色を」などと言うことは言えるはずがない)、ご自分のセンスに自信があってご自分の感性でいいと思うものを人に薦めており、その方一人一人に合ったものを薦めているわけではないので「改造」というよりは「改悪」になってしまっているのです。きっと、あの変身後、ほとんどの人は居心地が悪く感じて元に戻っていると思います。
ご自分の正しいパーソナルカラー(イメージも含まれます)を知れば、こういった「迷信」に惑わされることはなくなるんですけど、「本物のパーソナルカラー」がなかなか広まらず、「パーソナルカラーもどき」が幅を効かせている現状では、難しいかもしれません。
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フォーマルとパーソナルカラー2007.12.05 Wednesday
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あっという間に12月になりました。1年は早いですね。
さて、私事で恐縮ですが、今度身内の結婚式に出席する事になりました。
こういう場合、「さあどうしよう」、と思うのは、やはり着るものですよね。女性なら特に、「何着ていこう」と悩んだり、服を探しに行かれたるするのではないでしょうか。
お客様の中には、ご自分のご結婚前にパーソナルカラーの診断・コンサルティングを受ける方も多いのですが(ブライダルコンサルティング)、友人の結婚式・披露宴の出席を機に診断を受けに来られる、という方も結構いらっしゃいます。
結婚式に限らず、いわゆるフォーマルな場面や高価なもの、長く使いたいものを買う機会というのは、人生の中で結構あるものです。
女性なら、ゆかたから成人式の振袖、卒業式の袴、謝恩会のドレス、リクルートスーツに結婚式・披露宴出席のための服、ご自分の結婚式、お子さんの七五三の着物や入学式や卒業式などのセレモニーに出席されるスーツ・アンサンブル、そして喪服です。
もちろん男性も、女性よりは種類が少ないかと思いますが、やはりフォーマルな装いが必要な場面は数多くありますね。
こういったものは結構値が張りますので、「失敗したくない」と思われる方が多いと思います。ですので、こういう特別な場合の装いを購入しなければならなくなった事をきっかけに、パーソナルカラーの診断とコンサルティングを受けに来られる方が結構いらっしゃるのでしょう。
こういった時、パーソナルカラーの診断・コンサルティングは本当にお勧めできます。
ご自分のパーソナルカラーを知っておけば、色だけでなくデザインや素材まで自分に似合うものがわかるので、高価なものを買われる前に診断を受けておけば、ご自分が最も素敵に見えるものが選べ、あとで後悔しなくて済みますし、長く着られます。
個人的な意見ですが、女性の場合、まずは着物の正装を揃えておかれるのがいいのではないかと思います。未婚の時は振袖、結婚されたら黒留袖と訪問着ですね。
洋服に比べるとかなり高価なものですが、上記のように着る機会は結構あるものです。結婚されれば親戚も増えますし。しかも、正装ですから、それなりの場で決して失礼になりません。
例えば振袖であれば、成人式、卒業式、友人や親族の結婚式などで、洋服のように「何を着ていこうか」と悩まなくていいのがとても楽です。しかも華やかで格があります。
昔と違って結婚年齢も上がっていますので、着る機会は増えていると思います。洋服の場合は、季節もありますし、本来は時間帯などによって決まりごとも色々あります(ま、その辺は結構無視されてますけど)。流行や体型の変化も関係してくるので、オーソドックスなものを選んでいないと、長く着られません。また洋服だけというわけにいかないので、その服に合う靴、バッグ、アクセサリーまで大体一式そろえる事になります(寒い時期はコートまで!)。
それを何回か繰り返していると、結局、振袖(着物)が買えたんじゃないか、という金額になってしまいます。
着物などは昔のもののほうが圧倒的に「ものがいい」ですから、サイズの問題はありますが、代々受け継ぐ、というのも可能です。最近は生地がぺらぺらで意味不明な模様の振袖などがありますが、ああいううのは着たければレンタルに留めて置いて、購入されるならクラッシックないいものを選ばれるべきでしょう。
振袖などのアドバイスを求めてこられる方も多いですが、私は振袖のアドバイスをさせて頂くのは楽しいですし大好きです。高価なものなので責任も重大ですが、色・柄から帯、帯揚げや帯締めなどの小物、ヘアスタイルやヘアアクセサリー、メイク、ネイルに至るまで、トータルコーディネートですから、パーソナルカラーコンサルタントの腕の見せ所なのです(これはブライダルコンサルティングも同じです)。
さて、今回の私の身内の結婚式出席ですが、今回は移動のことを考えると着物が着れない状況なので、結局、洋服を購入することにしました。
もともと、友人の結婚式のために購入したフォーマルドレスを2着持っています。ほかにも、フォーマル用のスーツも持っています。
スーツのほうは、自分のパーソナルカラーを知る前でしたが、色はたまたま自分のシーズンの色でした。しかし今回の私の立場を考えると、色が鮮やか過ぎるため、却下です。
残るはドレスですが、季節的なことがあるのと、2着とも自分の本当のパーソナルカラーを知る前に買ってしまった為(しかも間違ったシーズンを診断されてそうだと思い込んでいた時)、色が自分のシーズンの色ではありません。1着はデザインも微妙です。
どれも結構高かったんですけどね…。
購入するときに自分の本当のパーソナルカラーを知っておけば、と強く思います。
ですので、こうならないためにも、多くの方にぜひ本当のパーソナルカラーを知って頂き、普段はもちろんのこと、フォーマルな場面などでどんどん活用して頂きたい、と思います。
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パーソナルカラーと照明2007.10.18 Thursday
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パーソナルカラーにとって、照明というのは非常に重要です。
というよりも、「色」にとって照明が非常に重要なので、必然的にパーソナルカラーにとっても非常に重要になるのですが…。
私は、お客様のお買い物に同伴することがありますが、その際、結構困るのが、店舗の照明環境が良くないところが多いことです。
一見おしゃれな店舗に多いのですが、間接照明で非常に暗く、色温度の低い白熱灯を使用しているので、色がきちんと見えません。
こういう場合は、私は入口近くまで洋服を持っていって、太陽光の下で見たりしています。
デパートなども窓がないのが当たり前ですが、最近のデパートは結構明るいので、店舗がおしゃれな感じで暗くても、通路に出ると明るかったり、照明の種類も色々使っていますから、最も環境のよいところに持っていって見たりしています。
洋服や化粧品など、「色」が重要な要素の商品を取り扱っている所は、照明にもっと気を配るべきだと思いますが、「見た目」や「雰囲気」が重視されているようです。店舗の設計を行う人達にも考えてもらいたいと思います。
建築やインテリア関係の人は、「色」の検定を受けたり、「色」の勉強をしている人も多いようなのですが、こういうところはなかなか変わりません。
こういう風潮を変えていくためには、「お客様」が現場で声をあげていくしかないのではと思います。
洋服やメイク用品を買って、家に帰ってみたら全然色が違う、外で着てみると思っていた色と全然違う、という経験をしている方は多いでしょう。あれは照明の違いのせいです。
パーソナルカラーの診断でも、「パーソナルカラーもどき」の場合には、照明を全く気にせず、暗い蛍光灯のもとで診断を行ったりしています。「色」の専門家であるなら、そのようなことは考えられないことです(本サイトでも、見分け方として照明のことを書いています)。
自然光が十分入るなら大丈夫、ということが書いてある本などもありますが、それでは、太陽光の入る場所で、しかも晴れた日の昼間しか診断できない、ということになってしまいます。
私達はプロですから、それでは困ります。ですので、必ず一定の条件の照明を使用します。それをシステム化していないところは、色の専門家とは言えず、パーソナルカラーのアナリストとしては信用できないと言っていいでしょう。
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易きに流れる2007.02.12 Monday
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ここ1年くらい、パーソナルカラーアナリストorコンサルタント養成コースである専門コースへのお問い合わせをよく頂くようになりました。
基本的に、専門コースは仕事として、つまりプロとしてお客様にお金を頂けるレベルを目指しています。パーソナルカラーコンサルタントとしてプロになりたい、美容師さんやメイクアップアーチストの方で仕事に活かしたいという方が中心ですが、そこまでは考えていないけれど、ゆくゆくはやってみたいという主婦の方なども受講されています。
感心するのは、皆さん小さいお子さんがいらっしゃったり、忙しい仕事を続けながら頑張っていらっしゃるということです。私自身も大阪に勉強の為通っていた時はフルタイムで働いていたので、宿題など勉強量の多さは本当に大変でした。
しかし、やはりプロを目指すとなれば、それ相当の努力が必要なのは言うまでもありません(しかし現実にパーソナルカラーの世界は、それなしでやっている人のなんと多い事でしょう…)。
お問い合わせを頂く中や現在の風潮で少し気になるのは、「資格さえ取れれば仕事として可能だ」→「だから早く資格が取りたい」と思われている方が少なからずいらっしゃるということです。
確かに、勉強した結果が目に見える形で欲しいと言う気持ちはわかります。しかしそれが仕事に直結するか否かはその資格の内容によります。
特に今は資格が乱立しており、カラーに限らず、認定校制度など検定そのものがビジネスになっているようなものも少なくありません。
実力も経験も充分の各分野のプロの方とお話していると、同じような話しをよく聞きます。曰く、資格を持っていても全く使いものにならない、何も出来ない云々。
資格と言うのは、種類にもよりますが、あくまでもその方の勉強してきた証、このくらい勉強しましたという目安であるはずです。実力やスキルを正確に反映しているものかどうかは、その資格の受験要件にもよるでしょう。
例えば3日間講習会か何かに出れば誰でも取れる資格があるとして、その資格にはどれほどの意味があるでしょうか?それは資格をお金で買うのと一緒です。
うちで勉強して頂くとなれば、以前も書きましたがコンサルタント養成コースは最低6ヶ月のコース受講とその後のコース修了認定、そして認定試験と、少なくとも1年以上は集中して勉強・実践しなければ試験を受ける所まで辿り着けません。
そのお話をすると、そんなにかかるんですかと驚かれたり、しり込みして躊躇する方や、大変そうだからもっと簡単に資格を出してくれる学校へ行くという方もいらっしゃいます。
簡単に取れる資格でプロとしての実力が着くと思っているほうがどうかしていると思いますが、お客様の立場で考えた時、そんな人に診断してもらいたい、お金を払おうという気になりますか?しかし、現実にはそういう人は結構いるのです。
結局、易きに流れる人は、本当に実力をつけたいのではなく、ただ単に資格が欲しい、それで箔をつけたい、そしてそれでお金儲けをしたいと思っているのだろうと思います。
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